
2020年発売のApple M1 Mac。
13万円ほどで買える、吊るしモデルのMacbook Airですら、20万円を超えるIntel製i7のMacbook Proよりパワーがある……!?という、未来を感じるモデルです。
しかし、システムの根幹であるCPUが異なるM1 Macの販売は2020年に始まったばかり。
ソフトウェアの開発元も、手探りで対応をしている段階です。
Capture 1は使用可能
私は、LEICA Typ240やα7R、GX7 mk.2などで撮影した写真のほとんどを「Capture One」を使用して使用しRAW現像しています。

多くの日本人フォトグラファーはAdobe社のLightroom、国産ソフトのSilkypixを使っていると思いますが、私はこのCapture Oneに搭載されている
スキントーン・コントロール
機能が好きで、よく使っています。
RAW現像ソフトなのに、Photoshop的なブラシ式でのマスク処理ができる点も便利です。
そんなCapture Oneは、「Capture One 21 (14.2.0)」以降のバージョンでM1チップに対応をアナウンスしており、実際に使用が可能でした。

アクティビティモニタでも「Apple」で動作していることが確認できます。
使用感はというと、おおよそ5900×3400サイズのDNGデータを処理してみたところ、カラーホイールを使っていてもほぼリアルタイムに色が変わっていき、もたつきや処理の遅れは感じませんでした。
本体が熱くなったりする事もなく、力不足感は全くありません。
Macbook Airとしての軽さを持ちながらも、Rec709(sRGB)を超えたP3色域を表示できますし、フォトグラファーのメインPCとして使える性能だと思います!
ちなみに、今ではiPhoneやSONY XPERIAをはじめ大多数のスマホが「広色域画像」の表示に対応しています。
この現状を知らずに「AdobeRGBを表示できる機種はほとんどないから、デジカメのメニューではとりあえずsRGBを選択しておけ」なんて言っている方は考えが古いかもですよ……!
M1 Macbook Airは、余裕のパワーに加えて広色域なP3規格を表示できるモニターを標準で搭載しています。
正確な色を表示できるモニターは安くても6万円ほどの出費になるので、今あるモニターを買い替えるより、PCパワーとディスプレイを一気にアップグレードできるM1 Macを購入するのも手ですね。
Apollo x6とProToolsは使えました
動作環境が大切と言われるDTMソフトウェアは動くのでしょうか?
結論から言うと、こちらも使えます!


【R3.8月追記】Avid ProToolsは、バージョン2021.6にてM1に対応しました!
以上、追記でした!
種類が「Intel」になっていることからわかる通り、テスト時点でのProTools最新バージョンである「2021.3.1」においてもM1 Macはネイティブサポートされていません。
と言うことで、Intel CPU用ソフトをM1 Macで動作させる「Rosetta 2」を介しての対応です。
テストした環境は以下の通り。
- Apple Macbook Air 2020(M1) 8GB RAM/512GB SSD
- UA Apollo x6
- メインDAW Avid ProTools 2021.3.1
- YAMAHA MSP3ペア
2020年のApple M1 Macを核に、OWC Thunderbolt HubでUA Apollo x6を接続。
本体のSSDは512GBなので、サンディスク製外付けSSD Extreme 1TBにセッションデータを保存しています。
インストールしたプラグインは以下。
どれもメインに使っているプラグイン達です。
- UAD-2
- Waves V9〜V12
- Ik Multimedia T-RackS 5
- Brainworx Bx_Consoleシリーズ
- Native Instruments KONTAKT5
iZotope Ozone 8 AdvancedとNuetron 2 Advancedもダウンロードしようとしたのですが、そもそもMac OS Big Surに対応していない様でうまくインストールされませんでした。
MI社のサポートページには
Ozone 8は「レガシー製品」
iZotope製品:macOS 11 Big SurそしてARMチップ搭載のMacの互換性について ( 2021.6現在 )
と記載されていますので、おそらくは今後の対応もないかも。
大人しく最新版を買ってくれという話です。機能強化も凄いし仕方がありません笑
ちなみに、有償で購入したWavesプラグインが一つでもあれば、以下の製品を利用してOzone 9とNeutron 3、Nectar 3バンドルを2万円でGETできますよ。
サウンドハウス / Tonal balance Bundle Crossgrade from 有償Waves製品

この手法を使って、最安値でWavesプラグインとiZotope製品を入手可能になってます!
使用感

Universal-Audio、Waves……
いずれもメーカーアナウンスはされていないソフト/プラグイン。96kHz/32bit浮動小数点動作ですが、クラッシュなどなど起こる事もなく使えています。
フリーズはもちろん動きがもっさりするといった印象も皆無。
それよりも、8GBモデルを買った性……メモリ不足の警告が気になります笑

DDR4とはいえ8GBのメモリに、オーディオトラックを大量展開するDAWは荷が重そう。
出先でのレコーディングなどに使うには不足ない性能ではありますが、自宅スタジオに常設し、ソフト音源を多数立ち上げるような使い方はあまりお勧めできませんね^^;