
最近のバンドマンたるもの、自宅ででも音源くらい作れなければ務まりません。
そんな中、レコーディングスタジオにてアルバイトをしてまで音楽制作を学んだ私が揃えた、レコーディング/MIX環境をご紹介いたします。

目次
商業レベルの音楽と映像の制作を自宅で行えるように
がコンセプト。AVID ProToolsとUAD-2システムを核としています。

レコーディングやミックス作業は業務スタジオでも行ったほうが良いのは確かです。
それでも、声素材のコンピングやアレンジの制作、楽曲提供制作のレコーディングは自宅でも行えます。その際に使う、私のDTMデスクのセッティングをご紹介していきます。
コンセプトは、「デジタルとアナログの良いとこどり」です!
メインPC
Mouse製を基に改造
- CPU:i7-7700(3.6GHz クアッドコア)
- メモリ:32GB(基本的に96kHz環境下で制作する為)
SSDにWIn10と音源などのデータを格納。持ち出し用のHDDは、テレビ業界などでも耐衝撃性に定評のあるLaCie製。
出先レコーディングや、スタジオと自宅でのProToolsセッションデータやり取り用に使います。
スピーカー:YAMAHA MSP3
仮音源制作や、トラックコンピング程度の作業であればこれで必要十分です。
正直、良いスピーカーを置いたとしても普通の家屋じゃ性能を発揮できる程鳴らせません。笑
ある程度作りこむときは、WAVES NXでスタジオ音響のシミュレートをかけて奥行を掴みやすくします。
オーディオインターフェイス
Appolo Twin USB
UADシステム導入以前はTASCAM US20×20を2台ADAT接続して使ってました。
マイク16Chの多入力と、芯がありつつも自然なサウンドは気に入っていたのですが、UADプラグインシステムを導入するにあたってAppoloを使い始めました。
Appolo Twin USBは動作環境が非常にクリティカルで、USB3.0のチップセットがWindows10純正となった「ここ6年ほどに発売されたPC」でなければ、まず正常に動かないといっていいかと思います。
国内代理店HookUp社による、ビープ音への対処法も参考に。
Unisonを使った「API VISION CHANNEL STRIP」、ギターアンプシミュ「FRIEDMAN BE-100」、「STUDER A800」をよく使っています。
レコーディング時に音を作ってDAWに取り込むこの使い方であれば、DSP2台搭載のAppolo Twin DUOでもなんとかなりますが、ミックスでUADプラグインをメインに据えるとなるとまったく足りなくなります。
その場合はSatelliteの導入は必須、という感じです。

マウス
Logicool M575
レコーディングスタジオの定番トラックボール。
音スタの机はProTools用のキーボードやモニターでただでさえ狭い上に、(トラックシートや歌詞カードで)どうしたって散らかりがち。
そんなわけで、みんなトラックボールで場所を節約しています(笑)
SteelSeriesのSENSEI RAWも接続はしてありますが、9割がたトラックボールで操作しています。
ヘッドホン
ヘッドホンは必須です。というか、仮歌の収録にも使いますので、スピーカーよりヘッドホンのほうが大事。。
WAVES NXでの音場補正を活かすため、Audio-TechnicaのATH-M50xをメインに使用。
他にはMDR-7506とAKG K271 Mk2。レコーディング用には、定番900ST!
アウトボード
- Rupert Neve Designs SHLFORD CHANNEL
- Neve 1066 MicPre(Carnhill)
- 2 × TASCAM US20×20

OrchestralからLoudまでいろいろな音楽を聴きますが、どんなジャンルにも最高の音を提供してくれるのがSHLFORD。どんなアーティストにも対応できるのが強みです。
iCON Platform・M+
フィジコンです。
主要なDAWと連携し、物理的にフェーダーが稼働するモータライズドタイプで、オートメーションを書く際に楽をするために購入。
これを導入してから、オートメーションを書くのが楽しみになりました(笑)

ミックスでも使っていますが、テンプレート的にどのチャンネルにどの音を入れるかをしっかり決めておかない限り、時短的な効果は得られないかと思います。
Softube Console 1
自宅でのメインシステムです。
現状最高の完成度を持つデジタルミックス・システムであると思います。
音はEQ、ダイナミクス、インプットサチュレーションどれをもってもUADと完全に並びますし、PCの負荷はほとんど無視できる程度(96kHz環境で88トラック作っても特に問題なし)。
物理的に回せるので、まさにアウトボードEQを使う感覚。出音のイメージが固まりやすく、数秒で音作りが完成します。
思い浮かんだことをすぐ具現化できるので作業感がなく、アナログ卓と同様、Mixが楽しいです。
CLA MixHubも似たようなコンセプトを感じますが、むこうは結局マウスから逃れられないので惜しいところ。
まとめ
毎年のバージョンアップを経ているほかは、ここ数年まったくセッティングを変えていません。
このシステムが、「欲しい音」に一番早くたどり着けます。