
57年製LesPaul Specialに、私が張っている弦をご紹介します。
ビンテージギターは、ボリューム操作とピッキングだけでどんどん音が変わります。そのため、味付けのある弦よりも「一定のトーンが持続する弦」を張って、ライブ前などで弦が切れないか心配な時以外は、能動的に変えません。
年単位で変えてませんが、決してズボラなわけではない、レコーディングだろうがそのまま
ビンテージを使う以上、ギター本体と弦、弾き方といった「アンプに入る前のレスポンス」がとても重要ですので「ナチュラル系」な弦のご紹介が多くなります。
ちなみに、アクティブなイコライジングが可能な現代アンプを使うならば、出音よりも寿命やテンション感を重視しエリクサーOKだと思っています!笑
DR PHR-10
.010、.013、.017、.026、.036、.046 。
ギターを始めて4年ほど、手持ちのギターにはすべてこれを張っていました。

手先への反応が良くて、考えずとも狙ったピッチで止められる…•自分の中の理想のテンションです。
DR弦はダダリオなど他の定番弦で見られる「張りたてのブライトさ」は抑えめですが、優しくブルージー/ファットな音圧が魅力。
ギャリーン、というよりも「ジュワーン」……といったニュアンスを持ち、ストラトやLesPaul Specialといったシングルコイル搭載ギターにジャストフィット。ギラツキ過ぎず主張してくれるので、音作りも簡単です。
元がブライト過ぎないからでしょうか、時間が経っても音の変化が少ないのも特徴。
張りっぱなしでもあまり劣化しないので、明らかに錆びていたりしなければレコーディングだろうがそのまま使います(笑)
耐久性も高く、少なくても20箱は買っている私でも、この弦を切ったことが一度もありません笑
(2022年使用中)R COCCO RC11
メインである1957年製LesPaul Specialにはもっぱらこれ。

イタリアで、手作業で巻かれている高級弦。3弦が巻き弦という特徴を残しています。
しっとりとした音でありながらも、自然かつ分離のはっきりとした立ち上がりを持ち、エレキ・アコギ問わず「ギターの弦」として最強だと思っております。
ビンテージギターはペグやナット上の弦がよく動くもので、適当にチューニングしたまま演奏していると、チョーキング一発で半音くらい狂うこともあります。
Charがこのことをインタビューで言っていた時には「は?」と思ったものですが……実際にビンテージを使うと、まさしくその通りのことが起こります。笑
そんなとき、R.Coccoはテンション感が柔らかいので、演奏中にちょびっと弦の押さえ方をベンド気味に変え、外れたチューニングをごまかすことができます。これがやりやすいので、LesPaul Specialにはこれを使用してます。
そして「最高級の手巻き弦」ながら、なぜか上のPHR-10より安価なのもポイント(笑)このブランドの中から好きなゲージを選んでおけば、とりあえず間違いはないと保証します。
DRと同様派手な音ではありませんが、ずっと弾いていたくなるような、なんとも言えないふわっとした感触があり、一度張ったら2年以上変えないことも。
GHS DAVID GILMOUR SIGNATURE
10.5 .013 .017 .030 .040 .050
Pink Floydを率いるDave Gilmoreのシグネチャーモデル。
自身のLesPaul Standardの為に最適化した、10.5から始まるカスタムゲージ。私もゴールドトップLesPaulに張っています。

GHSは、通常よりもテンションの強めなブランド。そのため張りはかなり強いです。
私のLesPaul Standardは半音下げ+ドロップDをデフォルトにしているため、GB-DGGを使っています。
単音メインのプレイやスライドにいい太さを持ち、サステインもオブリをかぶせる様な弾き方であれば非常に図太く伸びのあるサウンドを生み出します。
イメージ的には、ルカサーくらいの速さのソロが一番合います。
テクニカルな演奏には向かず、レギュラーチューニング時には……以前SRVの真似で12/54のNickel Rockersをストラトに張っていた私でも、ベンドはあまり多用できません(笑)
ポールギルバートは難しく、スリップノットならいけるかな。。という感じ(笑)
ストラトにはこちら、ストラトに最適化されたゲージも存在していて、私も80年代のTokai Springyに使用しています。